［読書］ダン・シモンズ『ザ・テラー（上）』

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　１８４５年、北極海北西航路開拓遠征に出発した英国海軍の砲艦、ＨＭＳ〈テラー〉とその僚艦〈エレバス〉は、北極海で氷に閉じ込められ、身動きが取れなくなる。そこで北極熊を大きくしたような怪生物に襲われたり、缶詰が腐ったりといった出来事が重なり、乗組員が心身ともに追い込まれていくというお話。実話を基にした話らしい。
　にしても〈エレバス〉の艦長の死に様酷過ぎ。顔面が…
　笑ったのは缶詰が腐った理由。悪徳業者が他社の半分の価格で受注したんだけど、これが加熱が不十分な上に密閉も不完全という代物。それってなんという…
　ちなみに〈エレバス〉と〈テラー〉という艦名は、大戦中のモニター艦にも使われていて、こっちの〈テラー〉はスツーカに沈められてたはず。こういう曰く付きな名前を使えるイギリス人って…それとも一度沈んだ船の名前を使うと沈まないってジンクスでもあるのかな？
（米）