[読書]道尾秀介『ラットマン』

ラットマン

ラットマン

 姫川は高校の時の同級生と作ったロックバンドのギタリスト。結成して14年になる。彼は幼いときに父と姉を亡くしていた。そしてライブの練習中に起こった事件とともに浮かび上がる過去の記憶。
 冒頭から一気に引き込まれた。事件そのものはシンプルでトリックも小難しくなく、しかし二転三転する結末には意表をつかれた。読後感もすごく良く、楽しめた。これが著者の代表作になることは間違いないだろう。
(荒)