H・G・ウェルズ「透明人間」

登場すらしないというのが、実は最大の透明。

透明人間 [完訳版] (偕成社文庫)

透明人間 [完訳版] (偕成社文庫)

古典作品。
ギミックやストーリー、オチはシンプルイズベストで、今更言うことはありません。
 
ただ、個人的趣味を言うならば…
 
やっぱり、包帯、コート、サングラスの3点セットはガチです。
文学なのにヴィジュアルデザインが秀逸という素敵仕様。
見えないことがポイントなのに外見の知名度がえらい高いとゆーこの皮肉っぷり。
色々なメディアでネタになっていて、ことのごとく発見される運命にあるとゆー不幸ギミック。
足音に気付かれ、犬に嗅ぎつけられ、ペンキを浴びせられ、サーモグラフィで追跡され…。
最早、いかに敗北す(発見され)るか、工夫されるという役に立たない(物語的には大役立ち)能力。
でも、そんな負け犬属性な設定は嫌いじゃないですよ。
そんな透明人間に幸あれ。いいコトあるさ、きっと!

蛇足
・簡単に手に入ります。そりゃあ、さっくりと。
・本文が蛇足臭いので以上。(F)