アイザック・アシモフ『ゴールド―黄金』

ゴールド―黄金 (ハヤカワ文庫SF)

ゴールド―黄金 (ハヤカワ文庫SF)

水曜日はすっかり忘れてました。
ごめんなさい。


最近一年生の時に訳も分からず読んだ本をもう一回読んでみる事が多い。
これなんかは僕の初アシモフの本なのだが当時はなんだこれはと思ったものだ。
ロボット三原則という単語を聞いた事があるかないか程度の知識を補強するために読んだようなものだが、後期の短編が収録されているこれではそんな目的は果たせなかったと言っていい。
何たってロボットが如何に三原則を破ろうとする話みたいなのばかりだからね。
そのおかげか他のロボット物に手を出し始めてようやくそういうものなんだと分かったのはすぐ後だった。


後半に入っているSFの書き方みたいなエッセイは短いものが色々入っているんだがこれが面白い。
これを読んでSFを書けそうとは思わないが、いい歳してもこんな事書けるっていうのには尊敬の念を覚える。
どうしてこの人のSFファンのいじり方はこんなにも楽しそうなんだろう。
それだけでなく面白い事と売れる事、身内と大衆の読者の違い、編集者や出版と作家の求めるものの違いなどを取り上げている所は今も昔も悩む所は同じなんだなと思わせる。
向こうのSFの流れなんかを踏まえるのにも参考になったりするから読んでおいて損は無い。