吉村達也『定価200円の殺人』

意味なんてない。あるのは常に理由だけだ。
人はそれを言い訳と呼ぶのだけど。

今週の一冊。

映像が表示されないので分かり辛いが、この本はミニ文庫。
縦12cm、横9cm、150Pにも満たない廉価本で、定価は200円(本体194円)。
ここまで書けば分かる通り、タイトルに極めて忠実なサスペンスです。

内容としては如何に人はたった200円の為に殺人を犯すか、というお話。
私的には主人公の心情がねちっこく、徹底しているのが良い。

本の装丁、物語の主題、最後のオチとその全てをひっくるめて馬鹿馬鹿しい一発ネタの本。
や、好きですよ? こーゆー馬鹿なネタは。一回は読んでみてもいいと思います。
再読するかは微妙ですが。


蛇足
・絶版らしいので、古本屋や場末の書店に転がっているのを探しましょう。
・奥付によれば、角川mini文庫の創刊第一弾の一冊。
吉村達也は所謂、量産型作家(作品を量産で、本人が、ではない)。故にあたりはずれが大きい。
・あまりに多いので例を提示するのを放棄。
・名乗り、やめてみました。(F)