トム・ゴドウィン他『冷たい方程式 <SFマガジン・ベスト①>』


SFマガジンに掲載された短編の中から、伊藤典夫浅倉久志が選んで編集したアンソロジー
キャサリン・マクレイン「接触汚染」が一番好きかな。「自分と周りにいる人の外見がまったく同じになっても、自分でいられるか」みたいな事を書いてる。
次に好きなのはF・L・ウォーレス「大いなる祖先」。アイディアは好きなんだけど、訳があまり良くないのか、内容を掴みにくかった。
「冷たい方程式」はイマイチ凄さがわからなかったな。
この本を読んで思ったのは、SFのアイディア・テーマ性は短編でも十分表現できるし、むしろ余分なエピソードなどがそぎ落とされる分、長編よりも明確にアイディア・テーマ性が浮かび上がるということ。まぁ当たり前の事だけど。
自分は長編よりも短編の方が好きだということを再確認した。

(鈴)