次回読書会

銀河遊撃隊 (ハヤカワ文庫 SF)

銀河遊撃隊 (ハヤカワ文庫 SF)

12/9(火)にハリイ・ハリスン『銀河遊撃隊』で読書会をやります。
新入生の100冊企画に入っている本なので新入生を応援したい方の参加お待ちしてます。
(広)

声の網 (角川文庫)

声の網 (角川文庫)

感想:星新一といえばSSしか読んでいなかったため、今作品は新鮮だった。
SS作品に多いような冴える要素はあまりなかったが、どこか「うすらぼんやり」として、恐ろしいものがある。
最初の謎を引きずりながら物語が展開していくのが、ミステリ好きの自分としては大いに期待して呼んでいた。
「夜の事件」での「今から強盗が入るぞ」という電話の謎が解き明かされるように進む12章からなり、今のネット社会を案じさせるような作品でした。
星新一らしいネーミングセンス、「メロンマンション」やら「パイナップルマンション」やらも、不可解な雰囲気に一役かっていてよかった。
いやいや、でも、ネットの代わりとして電話が採用されているのはどうなんだろう。確かに、ネットの始まりは電話回線からだし、あながち間違いではないけれど。
また、登場人物のエロキューションがテンプレっぽくて少し気になった。
ミエたんとか出てきたときには期待してたのに新一兄さんそりゃないよ! もう少し可愛さとか求めようよ!
また、特筆して上げるとすれば、「反抗者たち」のシーンが好きです。コンピュータが自ら犯人を特定していくさまが、かなり気味が悪い。
もしかしたら、現在の日本でも同じようにコンピュータに計られているのではないかと思わせられてしまった。いや、もしかしたらすでにそうかもしれない。受話器越しに色々コンピュータに調べられる時代だけは来て欲しくないな。
話は関係ないが、途中で出てくる広川という男が、そう、名前がニアミスしているSF研会長の姿を髣髴とさせる……なんてことはない。
(大)