火星人ゴーホーム

火星人ゴーホーム (ハヤカワ文庫 SF 213)

火星人ゴーホーム (ハヤカワ文庫 SF 213)

あらすじ・・・SF作家のルークは、カリフォルニア州の砂漠の一軒家で、原稿が書けずに四苦八苦していた。そこに突然、奇妙な緑色の小人が出現し「やあマック、ここは地球だろ?」地球に集団でやってきた奇妙で、背が低く、意地悪で、いたずら好きな自称火星人は、どこにでもクイム(瞬間移動)で現れては、いらぬことをしゃべりまくって人類のじゃまをする。
 感想・・・このユーモアSFは映画化すればティム・バートン監督の『マーズ・アタック!』並みのB級作品になるのでは思ったが、今の時代でそんなものは流行らないだろうし二番煎じなのでこれ以上考えるのはやめたほうがいいだろう。  
 主人公はスランプのSF作家でそのせいで妻にも逃げられたとてもかわいそうな人物だったが火星人の襲来で精神をやられそいつらが認識できなくなるというある意味最高の状態になってしまう。そのころ火星人は車の運転中、生番組の放送中、セックス中でもお構いなしにクイムしてきていたずら・見物をするという迷惑千万な振る舞いをし公共の放送はなくなり事故率は増加出生率も低くなる(やつ等は壁だろうが布団の中でも透視できる)そりゃ見られながらセックスするなんざぁAV撮影ぐらいだぜ!!それからルークは西部劇物の小説を書いて成功するが自分が火星人を創ったなんてことを言い始めるという電波発言で周囲を巻き込むハチャメチャっぷりがなんとも面白い。自分としては、中盤から終わりまで話が吹っ飛びすぎて読みづらかったが、それさえ我慢できればさすが良作だぜマック!!と感じる事請け合いである。
(竹)


※本当に映画化されていました…。