荒川工『にこは神様に○○される?』

にこは神様に○○される? (ガガガ文庫 あ 1-1)

にこは神様に○○される? (ガガガ文庫 あ 1-1)

 作家デビューする以前からのファンなので、まず作家デビューがめでたい。
 父親が失踪して以来、滅多に笑わない少女にこが、突然現れたちびっこい神さまに振り回される話。コメディ八割、シリアス二割ぐらいの配分で、荒川工のいつものテイスト。
 軽妙なテキストと会話で気軽に読める。ただ、ボイス付きの会話を書いてきた人なので、小説になるとテンポが噛み合わなくて、上滑りしてる感も、ちと否めない。そこら辺のぎこちなさは、小説というスタイルにまだ慣れてないからだと思うので、今後に期待したい。
 物語的にも、まだまだプロローグなので続刊は是非ともして欲しいところ。
(西)