ジュニア,ジョセフ・S. ナイ『国際紛争』

国際紛争―理論と歴史

国際紛争―理論と歴史

ずっと前から読みたいと思っていた本が大学の図書館に入っていたので借りて読むことにした。
値段も張るしね。
今までも歴史オタクの延長でこういう本に手を出してきたのだが、これだけ様々な見方を盛り込んでいながら読んで分かりやすく書いている本もないので国際政治の基本を知りたい人にはもってこいの本だろう。
本書においては紛争が起きる時の政治的判断の骨子は古代ギリシアの時代から変わらないという事を書いていながら、脱国家的組織や多国間企業のような国境を越えた組織を取り上げ現在が全く新しい世界になりつつあると言う事を指摘している。
現在とは常に過渡期であり固定観念で図るには難しすぎるが迅速な判断を求められる施政者にはそういったものに頼る必要があるのだと思う。
ハーバード大学の教科書らしいがこんなものが授業で読めるなんてうらやましいね。