浅倉久志『ぼくがカンガルーに出会ったころ』

ぼくがカンガルーに出会ったころ

ぼくがカンガルーに出会ったころ


やっと出ました。SF翻訳の第一人者、浅倉久志さんのエッセイ集。即効買いましたよ。
表題の「ぼくがカンガルーに出会ったころ」は、当時大学生だった浅倉さんがペーパーバックと出会った話。カンガルー印のペーパーバックだったから、この題なんですね。読み始めた当初は中野好夫式の「辞書を引かずに読む」という上達法でペーパーバックを読んでいたそうです。
「ぼくの好きなSF作家たち」ではハリイ・ハリスンジャック・ヴァンスR・A・ラファティ、ディプトリー・ジュニアなど、好きな作家について海外の評をまじえながらの紹介。
おもにハヤカワ文庫SFのあとがきなどをまとめたものですが、そのひとつの作品で終わらずに、周辺の作家や作品に話はおよぶのは、まるで浅倉式読書ガイド。
ほかに「ディックとヴォネガット」「ユーモアSFに魅せられて」「SFスキャナー」など多くの文章がおさめられていますが、まだ読み終わっていないので書けません。
読みたいのだけど、出るのをずっと待っていた本だから、今日一日で読みきってしまうのは、ちょっともったいない。

(久)