レーモン・ルーセル『ロクス・ソルス』

ロクス・ソルス (平凡社ライブラリー)

ロクス・ソルス (平凡社ライブラリー)

文章、構成共に独特すぎる。本当に唯一無二の作家。
すべてを異様なほど詳しく説明するため、どのエピソードが主なのかがわからなくなる。普通の小説の書き方とは完全にかけ離れている。とにかくひとつの長編作品として見ると、全体のバランスが狂っている。でもそこがおもしろい。密度が濃すぎるため、多少、読み疲れするけど。
正に奇書。
ルーセルのもうひとつの主著『アフリカの印象』も平凡社ライブラリー化したので、近いうちに読むことにする。

(鈴)