[SF]リンダ・ナガタ「極微機械ボーア・メイカー」

なんとゆーか、往年の特撮ものようで妙なノスタルジーを感じることもなくはない。

さて、今週の一冊。

極微機械ボーア・メイカー (ハヤカワ文庫SF)

極微機械ボーア・メイカー (ハヤカワ文庫SF)

ジャンルは、お久しぶりのSF。極微機械と書いてナノマシンと読みます。
内容は人間を変質させる万能の極微機械を埋め込まれた女性が、それに関わる個人・組織の抗争に巻き込まれるお話。
やや、万能過ぎるかな、と思いますが、科学に疎い人間の視点から描く事によって、その辺のマンネリ感を回避しています。
個人的には、このナノマシンよりも後半に一気に明らかになるある装置のアイディアの方が面白かったです。
物語や全体を貫く主義主張は比較的ありきたり。
人工生命に対する倫理観や、技術的に発生する弊害と規制、それに伴う持つものと持たざるものの悲喜劇といったところ。
どちらかと言えば無力な少女(?)が不思議な力を手に入れ、力や周囲に翻弄されつつも頑張るとゆーのを読むもののような気がします。


蛇足
・性懲りも無く図書館へ。そろそろ別の手段が欲しいところ。
・表紙はCGで描かれたDNE螺旋図と細菌、そして地球。ものすごくベタです。
・最近、脳味噌がいかれ気味です…