筒井康隆『残像に口紅を』

師走、年末、年の瀬、大晦日。2006年もあと僅か。
除夜の鐘といい、年越しカウントダウン放送といい、この時期は数えるモノが多いような気がします。

残像に口紅を

残像に口紅を

それに因んで、前々からタイトルを聞き及んでいたモノをチョイス。
章ごとに、世界から一音づつ消えていくという実験的メタ小説。少々、時代が古いのはご愛嬌。
言うは易しですが、実際にやろうとすると書くのも大変、読むのも大変です。
徐々に読み辛くなっていくのですが、逆に何処までやるのかという、野次馬根性が刺激され、あれよあれよと一気読み。
最後の方は、言語として成立するかも怪しいのですが、それ故に心の底からの叫びみたいで、実に味わい深いです。

蛇足
・本日正午頃に購入、帰宅後即読破というスピード展開。
・この日記もだんだん音数が少なくなるというネタを考えましたが、途中で挫折。無念。
・年末のお祭り三日間お疲れ様でした。関係者各位に感謝を。
・本を出すのに、大変な苦労をかけた編集長には大きな労いを。
・それでは皆さん、良いお年を。がたん。がん。がん。ん。(F)