ハックスリー『すばらしい新世界』
[読書]カテゴリの作品数が多くなってきて、読む気が失せるので、今さらながら、新たに[SF]というカテゴリを追加しました。しかし[SF]カテゴリを追加すると、自然と[ミステリー]だとか[ファンタジー]だとか[ホラー]だとかのカテゴリも追加した方がいいような気がするが、まぁとりあえず無視しよう。
- 作者: ハックスリー,Aldous Huxley,松村達雄
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1974/11/27
- メディア: ペーパーバック
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1930年代のSFで、未来世界の描写が大雑把であり、いまいちリアリティを感じられなかった。SFでは、非現実的なことを書いていたとしても、リアリティ、現実世界とのつながりを感じられないと、たんなるガジェットの集積になってしまい、つまらないと思う。
人間は階級によって厳密に分けられ、争いもなく、社会全体が平和になるように完全にコントロールされた未来社会を書いている。この世界では平和が保たれている代償として、各人間の野生的、衝動的な感情は完全に消去されている。そして各人間は刹那的に娯楽を摂取し続けている。そうした未来社会に、文化の未発達な社会から野蛮人が放りこまれ、未来社会を告発する、みたいな内容。
(鈴)