J・H・ブレナン『グレイル・クエスト02 ドラゴンの洞窟』

なんてドジなんだピップ!
君はあっさりと殺されてしまったじゃないか。
さぁ、ぐずぐずするな。さっさとあそこへ行くんだ。
あそこだよ。あそこ。忌々しくも懐かしい―――14へ。

ドラゴンの洞窟 (グレイルクエスト)

ドラゴンの洞窟 (グレイルクエスト)

超有名ゲームブックの復刊第二弾。
前回の復刊第一弾から数えて一年半とちと長かったけど。
内容は以下の通り。
魔術師マーリンによって現代からアバロンに読者――君は若者ピップとして召還される。
そして、魔界から逃げ出した竜退治を押し付け、もとい依頼されるというもの。
だが、その文体はナンセンスで毒舌たっぷりのブレナン節で、ただの王道ファンタジーでは終わらない。
出てくる登場人物(?)も変人揃いな上、理不尽で容赦のない死のセクション14の存在は名言になっている程。
たかが、ゲームブックと舐めてかかってはいけない。
是非、サイコロ二個と筆記用具を用意して「遊ぶ」ことをお勧めします。

蛇足
・「14へ行け」――このシリーズにおいてパラグラフ14は死んだ時に行くセクション。
・なので「14へ行け!」は「死ね!」という意味で、ファンの間では軽い罵倒語となる。
・シリーズは全部で7作。今後は復刊スピードが速くなる…らしい。
・他、「暗黒城の魔術師 (グレイルクエスト)」「フェアリー・ウォーズ ベレスの書」など